こんにちは♪
笹塚鍼灸整骨院です
そろそろ夏の暑い季節が始まりますね!
この時期に多い熱中症について話していきます!
熱中症は、東洋医学では「暑病(しょびょう)」や「暑邪(しょじゃ)」によって引き起こされる病症として考えられます。ここでは、東洋医学的な視点から熱中症について詳しく説明します。
東洋医学における熱中症の理解
暑邪(しょじゃ)
定義: 暑邪は、外的な暑さ(熱)が身体に侵入して引き起こされる病症です。特に夏季に多く見られ、強い日差しや高温多湿の環境が原因となります。
特徴: 暑邪は陽邪(ようじゃ)の一種で、上昇性、炎上性の性質を持ちます。すなわち、身体の上部に症状が現れやすく、炎症や熱感を伴うことが多いです。
熱中症の東洋医学的病態分類
1. 暑熱傷津(しょねつしょうしん)
症状: 強い喉の渇き、汗が大量に出る、体温上昇、皮膚の紅潮、乾燥した舌、速い脈拍など。
病態: 高温環境で大量の汗をかくことで、体内の津液(じんえき:体液)が消耗し、体が乾燥し熱がこもる状態です。
2. 暑湿内侵(しょしつないしん)
症状: 全身の重だるさ、吐き気、嘔吐、頭痛、めまい、無気力、湿った舌、滑った脈など。
病態: 暑さと湿気が組み合わさることで、体内に湿邪が溜まり、気の流れが滞る状態です。特に高湿度環境で起こりやすいです。
治療法と予防法
治療法
1. 清熱解暑(せいねつげしょ)
目的: 体内の過剰な熱を冷まし、暑邪を取り除くこと。
処方例: 白虎湯(びゃっことう)、竹葉石膏湯(ちくようせっこうとう)など。
2. 益気生津(えっきしょうしん)
目的: 津液(じんえき)を補充し、気を補うことで身体のバランスを回復させること。
処方例: 生脈散(しょうみゃくさん)、清暑益気湯(せいしょえっきとう)など。
3. 化湿利水(けしつりすい)
目的: 体内の湿邪を除去し、水分代謝を改善すること。
処方例: 平胃散(へいいさん)、五苓散(ごれいさん)など。
予防法
1. 涼しい環境に身を置く
高温多湿の環境を避け、エアコンや扇風機を使って室温を調節する。
2. こまめな水分補給
喉が渇く前にこまめに水や電解質を含む飲み物を摂取する。緑豆湯(りょくとうゆ)や菊花茶(きくかちゃ)なども効果的です。
3. 軽食を摂る
重い食事を避け、消化に良い軽食を摂る。冷やし中華や果物、スープなどが推奨されます。
4. 適度な休息
長時間の屋外活動を避け、適度に休息をとる。特に正午前後の日差しが強い時間帯は屋外活動を控える。
東洋医学では、体質や生活習慣、環境に応じた個別の治療が重要とされます。熱中症の症状が現れた場合は、速やかに涼しい場所に移動し、水分補給を行い、必要に応じて医療機関を受診することが重要です。
この夏暑さが増しますので、体調管理はお気をつけください。