
「自分は扁平足かもしれない」
と気になっていませんか?
扁平足は、足の裏にある土踏まず(アーチ)が低くなっている状態です。
見た目だけでは判断しにくいこともありますが、自宅でも足の裏の形や立ったときの状態を確認することで、扁平足の可能性を簡単にチェックできます。
特に、長時間歩くと足が疲れやすい、足裏やかかとが痛む、靴の内側ばかりがすり減るといった症状がある場合は、扁平足が関係している可能性があります。
この記事では、自宅でできる簡単な扁平足のセルフチェック方法を紹介します。
あわせて、扁平足によって起こりやすい症状や、専門家に相談したほうがよいケースについてもわかりやすく解説します。

もしかして扁平足?足の疲れや痛みの原因をセルフチェックで確認しよう
扁平足は、足のアーチがクッションの役割を果たせなくなるため、歩行時の衝撃が直接足や膝、腰に伝わりやすくなります。これが足の疲れや痛みの大きな原因となることがあります。
自分では気づきにくいことも多いため、まずはセルフチェックで足の状態を確認することが問題解決の第一歩です。
もし扁平足のサインが見つかれば、早期に対策を始めることで、症状の悪化を防ぎ、快適な歩行を取り戻すことにつながります。
扁平足が引き起こす可能性のある足のトラブル
扁平足を放置すると、足底腱膜炎や外反母趾、モートン病といった様々な足のトラブルを引き起こす原因になります。
足裏のアーチが崩れると、歩行バランスが乱れ、足指の変形やタコ・ウオノメができやすくなるのです。
また、衝撃吸収能力の低下は足だけの問題にとどまらず、膝痛や股関節痛、腰痛、さらには肩こりや頭痛といった全身の不調につながることもあります。
早期に自身の足の状態を把握し、適切なケアを行うことが重要です。
自宅でできる診断から対策まで
まず自宅で手軽にできる扁平足のセルフチェック方法を5つ紹介します。
次に、そのチェック結果から自分の足がどのタイプに当てはまるのかを判断する基準を解説します。
さらに、なぜ扁平足になるのかという原因から、足裏を鍛える簡単なエクササイズ、インソールの選び方といった今日から始められる改善・予防策まで、具体的な情報を網羅しています。

今すぐできる!扁平足の簡単セルフチェック方法5選
特別な道具を使わずに、自宅で誰でも簡単にできる扁平足のセルフチェック方法を5つ紹介します。
足の疲れや痛みが気になる人は、ぜひ試してみてください。まずは現状を知ることから始めましょう。
【チェック1】濡れた足でスタンプ!足跡で土踏まずの形を確認
最も視覚的にわかりやすいセルフチェックが、足跡を確認する方法です。
まず足の裏全体を水で濡らします。
その後、乾いた新聞紙や色の濃い紙の上に、まっすぐに体重をかけて立ち、そっと足を離します。
紙についた足跡を見て、土踏まずの部分がどのようになっているかを確認しましょう。
健康な足の場合、土踏まずの部分はカーブを描き、紙にあまりつきません。
一方で扁平足の場合、土踏まずのくびれがなく、足裏全体がべったりと紙についてしまいます。
【チェック2】指やボールペンは入る?土踏まずの隙間をチェック
次に、土踏まずと床との隙間を確認するセルフチェックです。
まず椅子に座った状態で、土踏まずの下に自分の指が何本入るか試してみましょう。
その後、立ち上がって全体重をかけた状態でもう一度、指やボールペンなどを差し込んでみます。
座っているときは隙間があるのに、立つと隙間がなくなる、または極端に狭くなる場合は、体重を支える筋力が低下している隠れ扁平足の可能性があります。
このチェックで足のアーチが機能しているかを確認できます。
【チェック3】鏡で見てみよう!かかとが「ハの字」に傾いていないか
自分の後ろ姿を鏡に映すか、他の人にみてもらい、かかとの傾きをチェックします。
まっすぐに立った状態で、アキレス腱からかかとの骨につながるラインを確認してください。
このラインがまっすぐではなく、内側に向かって「ハの字」のように傾いている場合、「後足部外反」という状態であり、扁平足の典型的な特徴の一つです。
この足の変形は、アーチの低下によって引き起こされ、膝や腰への負担を増大させる原因にもなります。
【チェック4】いつも同じ場所がすり減る?靴底の減り方を観察
普段よく履いているスニーカーや革靴の裏側を見ることも、有効なセルフチェック方法です。
靴底を観察し、かかとの内側だけが極端にすり減っていないか確認してください。
扁平足の場合、歩行時に体重が足の内側にかかりやすくなるため、靴底も内側から削れていく傾向があります。
左右の靴を見比べて、減り方に大きな差がある場合も注意が必要です。
靴は、自分の歩き方の癖を教えてくれる重要な手がかりとなります。
【チェック5】バランスはとれる?片足立ちで足の機能を確認
足裏の機能が正常に働いているかを確認するために、片足立ちのセルフチェックを行いましょう。
壁などに手をつかず、どちらかの足を上げて10秒間バランスを保てるか試します。
もし、すぐにふらついてしまったり、体を支えるのが困難だったりする場合は、足裏の筋肉や足指がうまく使えておらず、バランス能力が低下しているサインです。
扁平足になると足元が不安定になりやすいため、このような機能低下が見られることがあります。

チェック結果の見方:あなたの足はどのタイプ?
5つのセルフチェックを試してみて、いかがでしたか。
ここではチェック結果をもとに、自分の足がどの程度の扁平足なのかを判断する目安を解説します。
複数のチェック項目で当てはまるものが多いほど、扁平足の可能性が高いと考えられます。
自分の足のタイプを理解し、適切な対策につなげましょう。
土踏まずが完全につく場合は典型的な扁平足
足跡チェックで土踏まずのくびれが全くなく、立った状態で土踏まずと床の間に指がまったく入らない場合は、典型的な扁平足と判断できます。
このタイプでは、かかとが「ハの字」に変形していることも多く、足の疲れや痛みを既に感じているケースが少なくありません。
足裏のアーチがクッションとしての機能を失っているため、歩行時の衝撃が直接身体に伝わりやすい状態です。
少し隙間がある「軽度扁平足」の判断基準
足跡を見ると土踏まずのアーチが通常より低く、立った時に指が1本程度しか入らない場合は「軽度扁平足」の可能性があります。
現時点では強い痛みなどの自覚症状はないかもしれませんが、足が疲れやすいと感じているかもしれません。
この段階で足裏の筋肉を鍛えるなどの対策を始めることで、将来的な症状の悪化を予防することが期待できます。
体重をかけた時だけ土踏まずが消える「隠れ扁平足」とは
座っている状態では土踏まずがあるのに、立ち上がって体重をかけるとアーチが潰れてしまう状態は「隠れ扁平足(柔軟性扁平足)」と呼ばれます。
これは足の骨格に大きな変形はないものの、アーチを支える筋肉や靭帯が弱っているサインです。
自覚症状がないことも多いため見過ごされがちですが、長時間の立ち仕事や運動をきっかけに、痛みなどの症状が現れる可能性があります。

なぜ土踏まずがなくなるの?扁平足の主な原因
足の土踏まず(アーチ構造)は、複数の骨が靭帯や筋肉によって支えられることで形成されています。
このアーチを支える力が何らかの理由で弱まると、体重を支えきれずにアーチが低下し、扁平足になります。
ここでは、その根本的な問題を引き起こす主な原因について解説します。
子どもの扁平足と大人の扁平足の違い
子どもの扁平足と大人の扁平足では、その原因が大きく異なります。
子どもの場合、多くは骨格が未発達なために起こる「幼児期扁平足」です。
これは成長とともに足の骨や筋肉が発達し、7〜10歳頃までには自然に土踏まずが形成されることがほとんどです。
一方、大人の場合は一度形成されたアーチが、後天的な要因によって崩れてしまう「成人期扁平足」が主であり、生活習慣や加齢が大きく関わっています。
運動不足や加齢による足裏の筋力低下
現代の生活では、歩く機会が減少し、足裏の筋肉を使う場面が少なくなっています。
運動不足は、足のアーチを吊り上げる重要な役割を持つ後脛骨筋などの筋力を低下させる大きな問題です。
また、加齢によっても全身の筋力は自然と衰えていきます。
このようにアーチを支える筋力が弱まると、体重を支えきれなくなり、徐々に土踏まずが低下して扁平足が進行します。
体重増加や長時間の立ち仕事が足に与える影響
体重が1kg増加すると、歩行時にはその数倍の負荷が足にかかると言われています。
急激な体重増加は、足裏のアーチを支える筋肉や腱に大きな負担をかけ、扁平足の直接的な原因となることがあります。
また、販売員や調理師など、日常的に長時間立ち続ける仕事も同様です。
持続的な負荷は筋肉を疲労させ、アーチを維持する力を弱めてしまう問題につながります。
あなたの靴は大丈夫?足に合わない靴も原因に
日常的に履いている靴が、知らず知らずのうちに扁平足の原因となっていることも少なくありません。
サイズが合っていなかったり、かかとが緩く固定されなかったりする靴は、足の不安定さを招きます。
また、靴底が薄く硬すぎる靴や、クッション性のない靴は、地面からの衝撃を直接足に伝えてしまいます。
こうした足に合わない靴を履き続けることが、アーチを支える組織にダメージを与え、扁平足を引き起こす問題となります。
扁平足と診断されたら?今日から始められる改善・予防策
セルフチェックで扁平足の可能性が高いとわかった場合でも、落胆する必要はありません。
多くの場合、日々のセルフケアで症状の改善や進行の予防が期待できます。
ここでは自宅で簡単に取り組めるエクササイズや、足の負担を軽減するためのポイントを紹介します。
自宅で簡単!足裏を鍛えるタオルギャザー体操
タオルギャザーは、足裏の筋肉(足底筋群)を効果的に鍛える代表的な運動です。
まず、椅子に浅く腰掛け、床に広げたタオルの手前端にかかとを置きます。
そして、かかとを床につけたまま、足の指を全て使ってタオルをゆっくりと手前にたぐり寄せてください。
この動作を数回繰り返します。
地味な動きですが、継続することで足の指を使う感覚が養われ、扁平足の改善に役立ちます。
足指の柔軟性を高めるグーパー運動
足の指を意識的に動かすことも、アーチ機能の改善に重要です。
椅子に座るか床に座り、リラックスした状態で、足の指を思い切り開いて「パー」の形をつくります。次に、指の付け根からしっかりと握りこむように「グー」の形をつくってください。
このグーパー運動を繰り返すことで、固まりがちな足指の関節がほぐれ、柔軟性が高まります。
血行促進にもつながり、扁平足による足の疲れを和らげる効果も期待できます。
負担を軽減するインソール(中敷き)の選び方
インソールは、低下したアーチを物理的に下から支え、足にかかる衝撃を和らげる有効なアイテムです。
扁平足対策でインソールを選ぶ際は、土踏まずの部分が盛り上がっているアーチサポート機能があるものを選びましょう。
また、かかとを包み込むように深く、安定させるヒールカップ構造も重要です。
市販品で効果を感じられない場合は、専門の店舗で自分の足に合わせて作製することも選択肢の一つです。
足の専門家が教える正しい靴選びの3つのポイント
靴選びは、扁平足の予防・改善において非常に重要です。
以下の3つのポイントを意識して靴を選びましょう。
1.かかと周りが硬く、しっかりとフィットするもの:歩行時にかかとを安定させ、足全体のぐらつきを防ぎます。
2.つま先に適度なゆとりがあるもの:指が自由に動かせることで、地面をしっかり掴むことができます。
3.靴底が硬すぎず、指の付け根あたりでしなやかに曲がるもの:スムーズな歩行をサポートします。
痛みが続く場合は専門医へ。整形外科を受診する目安
セルフケアは扁平足の改善に有効ですが、痛みが強い場合や症状が改善しない場合は、自己判断で放置せず専門医に相談することが重要です。
他の疾患が隠れている可能性や、より専門的な治療が必要なケースもあります。
ここでは、整形外科を受診すべきタイミングの目安を解説します。
歩行時に強い痛みを感じる場合
歩行が困難なほどの強い痛みや、安静にしていてもズキズキと痛む場合は、早急に整形外科を受診してください。
扁平足が進行し、アーチを支える後脛骨筋の腱が断裂しかけている「後脛骨筋腱機能不全」や、足裏の腱膜が炎症を起こす「足底腱膜炎」といった、専門的な治療を要する問題が起きている可能性があります。
足だけでなく膝や腰にも痛みが出ている場合
足のアーチが崩れると、地面からの衝撃をうまく吸収できなくなります。
その結果、衝撃が膝関節や股関節、さらには腰にまで波及し、痛みとして現れることがあります。
足の痛みに加えて、膝や腰にも慢性的な不調を感じる場合は、その根本原因が扁平足にあるかもしれません。
全身のバランスの問題として、一度専門医の診察を受けることをお勧めします。
セルフケアを続けても症状が改善しないとき
この記事で紹介したような足裏のトレーニングや、インソールの使用、靴の見直しといったセルフケアを1ヶ月以上続けても、足の疲れやすさや痛みが全く改善されない場合も、受診を検討するタイミングです。
個人の足の状態によっては、市販のインソールでは対応できなかったり、医療用の装具が必要だったりする問題も考えられます。
専門家に相談し、適切なアドバイスを受けましょう。
扁平足のチェックに関するよくある質問
ここでは、扁平足のセルフチェックや症状に関して、多くの方が抱く疑問についてQ&A形式で回答します。
自分や家族の足について気になる点があれば、参考にしてください。
Q. 自宅でできる一番簡単な扁平足のチェック方法はなんですか?
濡れた足で乾いた紙などの上に立ち、足跡を確認する方法が最も簡単で視覚的にわかりやすいです。
土踏まずのくびれがなく、足裏全体がべったりと紙につくようであれば、扁平足の可能性が高いと判断できます。
特別な道具も必要なく、すぐに試せるセルフチェックです。
Q. 子どもの足が扁平足に見えますが、病院に行くべきですか?
子どもの足が扁平足に見えても、痛みを訴えていなければ多くの場合、心配はいりません。
幼児の足は脂肪が多く骨格も未発達なため、7〜10歳頃までに自然と土踏まずが形成されます。
ただし、子どもが頻繁に足の痛みを訴える、または10歳を過ぎても改善しないといった問題がある場合は、一度整形外科に相談しましょう。
Q. 扁平足は自力で治すことができますか?
加齢や運動不足による筋力低下が原因の後天的な扁平足であれば、自力での改善が期待できます。
足裏を鍛えるトレーニングやストレッチを継続し、インソールや靴で足の負担を減らすことで、痛みの軽減や進行の予防が可能です。
自分では「足の裏に問題がある」と思っていても、実際には足首や膝、骨盤など身体のバランスが関係していることもあります。そのため、セルフケアを続けても改善がみられない場合や、どのようなケアをすればよいかわからない場合は、専門家に相談してみましょう。
まずは無理のない範囲でストレッチや足裏のトレーニングを行い、必要に応じて整骨院で身体の状態を確認してもらうことをおすすめします。
まとめ
自宅でできるセルフチェックは、扁平足の可能性を知るきっかけになります。
ただし、足裏の形だけでは、扁平足の程度や痛み・疲れやすさの原因まで正確に判断することはできません。
「チェックしてみたら扁平足かもしれない」「歩くと足が痛い・疲れやすい」「姿勢や歩き方も気になる」という方は、まずは整骨院に相談してみましょう。
整骨院では、足の状態だけでなく、歩き方や姿勢、身体全体のバランスなども確認し、一人ひとりの状態に合わせたケアを提案してもらえる場合があります。
扁平足かどうかを自己判断だけで済ませず、気になる症状がある方は、まず専門家に相談することをおすすめします。
記事監修|笹塚鍼灸整骨院 院長 吉江 史年
■資格
- 柔道整復師
- 鍼灸師
■得意な治療
- 鍼灸治療
- 猫背矯正
- ロングマッサージ