
鍼治療は肩こりや腰痛の改善に用いられる治療ですが、「頭痛にも効果があるの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
鍼治療には、血流を促進したり自律神経を整えたりする効果があり、頭痛や脳疲労の改善が期待できます。
本コラムでは、頭部への鍼治療がどのように作用し、不調を和らげるのか詳しく解説します。
頭部への鍼治療の効果①|血流促進と筋肉の緊張緩和
頭部への鍼治療には、筋肉の緊張を緩和し、脳血流を促進する効果があります。
人体が鍼の刺激を受けると、血管を拡張させる作用のある神経伝達物質が放出されます。筋肉が硬くなった部分を鍼で刺激すると、周辺の血流が促進されるため、酸素や栄養が届きやすくなる仕組みです。
頭皮の下には以下の筋肉があり、「帽状腱膜(ぼうじょうけんまく)」によってつながっています。
・前頭筋:目の酷使によって疲労しやすい
・側頭筋:顎の動きで緊張しやすい
・後頭筋:長時間のデスクワークや不良姿勢で緊張しやすい
頭皮下の筋肉が緊張した状態が続くと、頭痛が引き起こされる場合があります。頭部への鍼治療は、脳血流の促進と筋肉の緊張緩和が期待できるため、頭痛の解消につながるケースがあります。
頭部への鍼治療の効果②|自律神経の調整
頭部への鍼治療には、自律神経の乱れにともなう不調を和らげる効果があります。頭痛や疲労感の原因は多岐に渡り、ストレスや生活習慣による自律神経の乱れも一因です。
交感神経と副交感神経からなる自律神経は、血管の収縮と拡張をコントロールし、血圧や心拍を調整する働きを担っています。自律神経が乱れると、筋肉が緊張し首や肩がこりやすくなるため、頭痛が引き起こされる仕組みです。
例えば、交感神経が優位な状態が続くと睡眠の質が下がり、疲労や痛みに敏感になって頭痛が悪化しやすくなる場合があります。
頭部への鍼刺激は自律神経に作用し、交感神経と副交感神経のバランスを整えるため、不調の解消につながります。
慢性的な頭痛や疲労感にお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。患者さまのお悩みに合わせて、効果的な治療を提供します。
Q1:頭部の鍼治療は危険ではありませんか?
A1:頭部には頭蓋骨があるため、鍼が深く刺さり過ぎる心配は基本的にありません。頭蓋骨のすぐ上には筋肉や皮膚があり、鍼はその浅い層に刺すため、重要な器官を傷つけることはありません。
Q2:美容効果はありますか?
A2:リフトアップやむくみ解消が期待できます。より高い美容効果を求める方には美容鍼が適しています。
記事監修|笹塚鍼灸整骨院 院長 吉江 史年

■資格
- 柔道整復師
- 鍼灸師
■得意な治療
- 鍼灸治療
- 猫背矯正
- ロングマッサージ